日本学術振興会ひらめき☆ときめきサイエンスに採択された公開講座「本物の海藻を見てさわって食べて「海の森」図鑑をつくろう」が7月23日(日)と30日(日)の2日間,鹿児島大学水産学部で開催されました。抽選で選ばれた児童30名が参加しました。
23日は,海苔やワカメ,コンブなどの食べられる海藻を観察すると共に,テングサから寒天を抽出し,シロップなどで味付けをしてゼリーをつくって試食しました。コンビニなどで売られているゼリーのもとが身近に生えている海藻であることを知り,食べ物の生きているときの姿を学びました。午後は鹿児島大学の調査研究で採取された約40種の海藻を用い,押し葉を作成しました。中には,海藻を使った絵画作品をつくる児童もいました。海藻押し葉は一週間かけて乾燥させました。
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マコンブをさわって質感を確認する子供たち |
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ムカデノリの押し葉を作成するところ |
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1週間後,乾燥した押し葉を台紙に貼ります |
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完成した自分だけの「海の森図鑑」を掲げる子供たち |
30日は,乾燥した海藻押し葉とラベルを台紙に貼り付け,各自が「学術標本」を作成しました。標本は,研究室オリジナルの図鑑解説ページと見開きでクリアーブックに入れ,世界でひとつだけ,自分だけの「海藻図鑑」が完成しました。また,研究室が行っている光合成実験の実演を通じて,「光をあびて酸素をつくる生き物」についても学びました。
この公開講座は,文科省・学振の科学技術研究費(科研費)の研究成果還元事業です。公開講座を通じて鹿児島の海の豊かさを学ぶと共に,食べ物の生きている姿を知るという食育にも力点をおきました。今年で6年目となる本公開講座は日本学術振興会からも高く評価されており,「ひらめきときめきサイエンス推進賞」を今年度授賞しました。