4月16日(金)午後3時15分から4時まで,NHK(総合)で
ふるさと発スペシャル 瀬戸内いのちのうみ「ふしぎ!!の海」
と題した番組が放送されます。瀬戸内海のスギモクも紹介されますので,関心のある方はご覧下さい。
番組表はこちら
http://cgi4.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2010-04-16&ch=21&eid=32621
スギモクは,北海道から福岡県に至る日本海に分布する種ですが,関門海峡を越えて周防灘にも分布しています。本種の分布に関しては下記の報告を参照下さい。
寺田ら 2008 スギモクの分布と基準産地,特に周防灘における分布と南限群落について 藻類56:17-21.
Introducing the topics of Japanese seaweed including research and educational activities, from the Marine Botany Lab, Department of Fisheries, Kagoshima University. www.phycollab.org/ 鹿児島大学水圏植物学研究室の調査研究を中心に、海藻・藻場関係の情報を発信しています。海産植物の自然史や藻場の保全、増養殖,食文化に関心のある方はどうぞ。
Mar 29, 2010
Mar 28, 2010
低真空型走査電子顕微鏡

低真空型の電子顕微鏡HITACHIハイテクのTM-1000を買いました。この春からは新型のTM-3000が販売されますが,実績のある機器ですのでTM-1000で十分満足しています。低真空型とはいえ,電顕が机の上に置けるなんてすごいですね。
Diving-PAMも納品されて,一通りの機器の更新が終わりました。海藻研の研究体制が一気に充実したことを学生の皆さんも実感していることと思います。あとは有意義な研究を我々が進めていけるかです。頑張っていきましょう。
Mar 27, 2010
YSI関係の機器の更新・追加
昨年の年末くらいから様々な機器が納品されていますが,光合成を測定したり海洋観測したりする機器類も一気に新しくなりました。
光合成の測定は,YSI Model 58にBOD電極をつけて2台体制でおこなってきましたが,新たにModel 5100を2台追加しました。一回に4サンプルを同時に実験できます。58は「弁当箱」の愛称で世界各地で利用されるロングセラー機(まだつくっている)ですが,さすがに5100はいいですね。ただ,58も堅牢ですばらしい機器だと思います。こちらも引き続き使い続けます。
YSIの製品は,日本メーカーには見られないほどの堅牢さで,かなり手荒に扱ってもびくともしません。しかし,10年以上フィールドで使っていたModel 85が数回の修理の甲斐なく,とうとう壊れてしまいました(基盤を全部交換だとなおる?)。修理代もかなり高いので,フィールド用のDO・塩分計を新しく購入しました。
候補としては,上の556MPSかプロフェッショナルプラスのどちらかでしたが,色々考えて556MPSにしました。ほぼ同じ時期に,N崎大のグレッグ博士は二つの中から後者を買ったそうです(笑)。後者の方はDOがメンブレンではなく,光学式だそうです。キャリブレーションがほぼ不要と聞くと,学生さんは後者を欲しがったでしょうね。
ちなみに,556MPSの方はpHの電極もつけて,水温,塩分,電気伝導度,pH,溶存酸素が同時に測定できます。学生の皆さんは操作法を習熟し,使い慣れて下さい。データは本体の中に記憶させ,帰ってからPCに出力できますが,アナログな私は万が一のためにせっせと手書きでも記録します(習慣です)。センサー部分がModel 85よりもかなり大きいので,水深の浅い干潟や用水路の調査などは向かないかもしれません。そのときは,HORIBAの方を使って下さい。
最後に紹介するのがこれ。
知っている人は知っている,Model 6600 V2 Sonde。
http://www.nanotech.co.jp/Products/6series/6600outline.html
うちのフィールド用機器ではDiving-PAMについで高額です。皆さんの大学4年間分の仕送り額くらいします。とりあえず,学生の皆さんだけで使うことは禁止します。マニュアルを読み,使用法の講習を受けてから使いましょう。
水深ごとの塩分や水温,濁度,電気伝導度,クロロフィル,pHを測定したり,ロガーとして使用できます。


候補としては,上の556MPSかプロフェッショナルプラスのどちらかでしたが,色々考えて556MPSにしました。ほぼ同じ時期に,N崎大のグレッグ博士は二つの中から後者を買ったそうです(笑)。後者の方はDOがメンブレンではなく,光学式だそうです。キャリブレーションがほぼ不要と聞くと,学生さんは後者を欲しがったでしょうね。
ちなみに,556MPSの方はpHの電極もつけて,水温,塩分,電気伝導度,pH,溶存酸素が同時に測定できます。学生の皆さんは操作法を習熟し,使い慣れて下さい。データは本体の中に記憶させ,帰ってからPCに出力できますが,アナログな私は万が一のためにせっせと手書きでも記録します(習慣です)。センサー部分がModel 85よりもかなり大きいので,水深の浅い干潟や用水路の調査などは向かないかもしれません。そのときは,HORIBAの方を使って下さい。

知っている人は知っている,Model 6600 V2 Sonde。
http://www.nanotech.co.jp/Products/6series/6600outline.html
うちのフィールド用機器ではDiving-PAMについで高額です。皆さんの大学4年間分の仕送り額くらいします。とりあえず,学生の皆さんだけで使うことは禁止します。マニュアルを読み,使用法の講習を受けてから使いましょう。
水深ごとの塩分や水温,濁度,電気伝導度,クロロフィル,pHを測定したり,ロガーとして使用できます。
HACH DR5000

海藻研ではHACH DR2700で栄養塩を測定していますが,このほどHACH DR5000を導入しました。DRシリーズの最上位機種です。これで二人同時に作業ができます。
プリセットの水質測定や任意の波長での測定ができる紫外線・可視光分光光度計です。吸光度の経時変化もスキャン可能です。今後はクロロフィル量の測定もこの機種でしましょう。

こちらは元々あったHACH DR2700。こちらも大事に使っていきましょう。こっちはバッテリー駆動で,フィールドでも測定できる優れものです。
Mar 26, 2010
ファーブルフォトEXを買いました。
以前からほしいと思っていたNikonのファーブルフォトEXを購入しました。研究室には研究用実体顕微鏡のSMZ1500がありますが,フィールドに持参して写真も撮れるというのはいいですね。一般の方向けの海藻観察会等でも活躍してくれそうです。
さっそく一眼レフデジタルカメラのD80を接続してみました。一眼レフをつけても安定感はバッチリです。ただ,写真を撮影するならレリーズ(リモートコード)は必要だと思います。
佐世保の海きららに勤めているN島君がヤマトウミヒルモを持ってきてくれたので,さっそく観察してみました。
こちらが撮影した写真。倍率は固定ですが,なかなか美しく撮れています。フォーカスはカメラ側で確認するので,ライブビューの機種が使いやすいと思います。D80はライブビューがないので,ファインダーをのぞいてフォーカスを合わせます。なお,オートフォーカスではありません。
携帯用のバックも付属していますが,一眼デジカメと同じぐらいの大きさです。島嶼域での調査などでは,生きている状態の嚢果などを撮りたいことが多々ありました。これからの調査シーズンが楽しみです。
ついでではありませんが,この機会にSMZ1000も購入しました。ニコンの透過明暗視野のスタンドは,暗闇の中で浮き上がるような写真が撮れるので,気に入っています(1月頃のホソエガサの写真)。
この機種も活躍してくれそうです。年度が変わったら直筒につけるデジカメも購入したいですね。

佐世保の海きららに勤めているN島君がヤマトウミヒルモを持ってきてくれたので,さっそく観察してみました。

携帯用のバックも付属していますが,一眼デジカメと同じぐらいの大きさです。島嶼域での調査などでは,生きている状態の嚢果などを撮りたいことが多々ありました。これからの調査シーズンが楽しみです。

この機種も活躍してくれそうです。年度が変わったら直筒につけるデジカメも購入したいですね。
Mar 25, 2010
Mar 21, 2010
清水,室戸岬,霧島連山
学会からの帰り,海岸線がよく見えました。いつもは夜の便に乗るので,ほとんど下を見たことがありませんでした。
静岡県の清水港がよく見えました。東海大学海洋学部も見えますね。
高知県の室戸岬です。私にとってはとても懐かしい場所です。
霧島連山が見えてきました。鹿児島はもうすぐそこです。



日本藻類学会第34回大会(筑波大学)
日本藻類学会第34回大会に参加しました。鹿児島大学からは,私とM1のT屋君とA野君が発表しました。
T屋君は,桜島で見られる温帯性・亜熱帯性ホンダワラ類の混生群落の季節変化と温度耐性を発表しました。
A野君は,鹿児島県内のヒジキの季節性と温度耐性を発表しました。二人とも,初めての学会発表,お疲れ様でした。皆さんに関心を持ってもらえる発表だったと思います。
大学院に進学する4年生4人も参加した。来年の学会発表を目指して頑張りましょう。来年は富山県で開催される予定です。その次は,札幌での大会になるそうです。


大学院に進学する4年生4人も参加した。来年の学会発表を目指して頑張りましょう。来年は富山県で開催される予定です。その次は,札幌での大会になるそうです。
Mar 16, 2010
与論島のオキナワモズク養殖
与論島は,高品質のモズクを生産していることで知られています。オキナワモズクの養殖に長年携わっておられる漁業者の方にお話を伺ってきました。
オキナワモズクは1970年代に鹿児島県水産試験場(当時)によって養殖技術が確立され,現在の規模まで普及しています。鹿児島県内の生産量は沖縄県と比べて多くありませんが,漁業者の皆さんが品質のよいモズクを生産しています。「与論ブランド」,「奄美ブランド」ですね。
やはり現場を見たいということで,海に行きました。
風が強く時化ていましたが,それ以上に潮の流れが速い場所でした。
匠について潜ります。常にフィンをキックしないと定位置を保てないほど早い潮流です。ちょうど,潮の動く時間でした。
順調のようです。これからすくすくと伸びていくことでしょう。
この後,もうひとつの仕事で大金久に行きました。「百合が浜」として知られる場所です。鹿児島県最大(たぶん,南西諸島でも指折りの規模)のアマモ場としても知られています。すばらしいサンゴ礁リーフですね。
見渡す限りのアマモ場でした。仕事が終わった後も,しばらく泳いでいました。
オキナワモズクは1970年代に鹿児島県水産試験場(当時)によって養殖技術が確立され,現在の規模まで普及しています。鹿児島県内の生産量は沖縄県と比べて多くありませんが,漁業者の皆さんが品質のよいモズクを生産しています。「与論ブランド」,「奄美ブランド」ですね。
やはり現場を見たいということで,海に行きました。





地域内消費される与論島のユミガタオゴノリ
ユミガタオゴノリ(すーな,しるな)は,沖縄県や鹿児島県で食用に採取されています*。
与論島でのユミガタオゴノリの採取や利用について調査しました。
*すーなやしるなはオゴノリ類の総称ですので,地域によってはクビレオゴノリ等を指す場合もあります。
与論島某所で生育状況を調査しました。出始めの時期ですが,数年前に調べたときよりも少ないようです。近くには,「あおさ」や「あらもーい」,「びゅう」をとっている女性の方がいました。
翌日の朝,漁協のセリに出かけました。ビニール袋に入っているのは,1m以上もあるソデイカです。
ありました。すーなが出荷されています。今季初だそうです。なかなかのお値段で落札されました(与論での相場の値段だそうです)。この後,すーなを出荷された漁業者の方にお話を伺いました。
最後に落とした魚屋さんのところに行きました。湯通しして洗浄,小石等を落として販売されるそうです。
最後に私が購入して食べましたので,生育地から食卓までを一通り見たことになりますね。需要が高いので,資源の安定的な利用や養殖技術開発で貢献できればと考えています。
与論島でのユミガタオゴノリの採取や利用について調査しました。
*すーなやしるなはオゴノリ類の総称ですので,地域によってはクビレオゴノリ等を指す場合もあります。




最後に私が購入して食べましたので,生育地から食卓までを一通り見たことになりますね。需要が高いので,資源の安定的な利用や養殖技術開発で貢献できればと考えています。
Mar 14, 2010
与論島のすーな(ユミガタオゴノリ)


海兵隊移転が噂される徳之島空港(Tokunoshima)

途中,飛行機から徳之島がよく見えました。徳之島空港はサンゴ礁リーフの上に建設された空港ですが,2年前の調査地周辺がよく見えます。徳之島の藻場はほぼすべて見ましたが,エツキマダラを見つけたり,半世紀ぶりにベニアミゴロモを見つけたりと興味深い島でした。
この場所は海兵隊の基地機能を移す候補地のひとつになっているようです。徳之島をご存じない方も多いと思いますので,どのような場所か写真を掲載しておきます。空港の北側(写真の左側)はサンゴ礁リーフですが,リーフ内の水深は浅く,干潟のような場所です。一部に海藻の養殖場があります。滑走路南側末端(写真の右側)は岩盤で,ウミトラノオの群落があります。
(政治的な意図,賛成・反対等の運動とは一切かかわりはありません。研究者として持っている情報を公開しています)
Mar 12, 2010
喜入「菊市」の青のりうどん
指宿のワークショップからの帰り,喜入にある「菊市」という食堂に立ち寄りました。喜入の青のり(ヒトエグサ)を使った料理で有名なお店です。
セットをたのむと,ヒトエグサの入ったう天ぷらうどんと青のりの掻き揚げ,ご飯が出てきました。ボリューム満点です。うどんはヒトエグサの風味がよく出ており,美味でした。
ヒトエグサの掻き揚げもとても美味でした。味もさることながら,ご飯とうどんと掻き揚げでボリューム満点です。海藻研の学生さんにもお勧めですよ。


ホンダワラ類のワークショップ
鹿児島県水産技術開発センターで11-12日の両日,ホンダワラ類に関するワークショップが開催されました。最初は藻場調査で見られるホンダワラ類を同定するための勉強会でしたが,最近はホンダワラ類にとどまらず,藻場研究の情報交換の場となってきました。

九州各県のみならず,四国や東京から参加された方もおられました。どうもお世話になりました。

九州各県のみならず,四国や東京から参加された方もおられました。どうもお世話になりました。
Mar 9, 2010
呼子のカジメご飯とカジメみそ汁
唐津から鹿児島に帰り,さっそく「かじめ(種名はクロメ)」をいただきました。
熱々のご飯にかける「カジメご飯」とお味噌汁に入れるのが一般的だそうです。大分の佐賀関とほぼ同じですね。めかぶよりもねばりがあり,濃厚な味でした。私は好きです。
こちらはお味噌汁。なめこ汁のようなとろみがでます。こちらも美味でした。是非,養殖を普及させて手軽に食べることのできる食材になればいいですね。


Mar 8, 2010
呼子朝市のカジメ




他にはヒジキも売られていました(これも買いました)。乾物ではなく,茹でて切った状態でした。
Mar 3, 2010
日本藻類学会第34回大会プログラム
日本藻類学会第34回大会のプログラムが学会ホームページよりダウンロードできます。
http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsp/taikai34/taikai-34.html
大会プログラムと発表要旨は日本藻類学会和文誌藻類58巻1号に掲載されています。会員の皆様には来週配達される予定です。
http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsp/taikai34/taikai-34.html
大会プログラムと発表要旨は日本藻類学会和文誌藻類58巻1号に掲載されています。会員の皆様には来週配達される予定です。
Mar 2, 2010
南星丸での種子島・馬毛島沖ドレッジ調査

南星丸の調査でいつもおいしい食事をつくって下さった司厨長が3月末で定年退職されます。私が乗船する航海としては最後になってしまいました。私の乗船では,ヒトエグサのみそ汁が必ず出ていました。今までどうもありがとうございました。
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