Seaweed Research Journal

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Dec 28, 2013

宮崎県日南市南郷で藻場・サンゴ調査を実施

宮崎県南部の築島と大島(日向大島)でサンゴと海藻の生育調査を行いました。宮崎大学との共同調査です。

日向大島
 日向大島は日本の海藻植生区分の境界として教科書にも載っている場所です。ここより四国、本州の太平洋沿岸にかけての沿岸(II区)は温帯性海藻を中心とした海藻類の分布域とされています(注:ここより北でも、黒潮の影響を受けやすい場所では亜熱帯性海藻も見られます)。
ただし、この植生区分は数十年前の植生に基づくので、現在の境界を反映しているとは限りません。そういう視点で調査するのは初めてです。

 冬なので、透明度が高く、きれいな海でした。そこに見られたのは・・・



 そこに見られたのは藻場ではなく、造礁サンゴの群集でした。これは特に被度が高い場所なので、多くは起伏に富んだ岩礁だったのですが、暖温帯や亜熱帯に見られる紅藻類などが多く見られました。

ヒメユカリ Plocamium ovicornis
タマイタダキ Delisea japonica
フタエオオギ Distromium decumbens
これらの種類が特によく見られましたが、他にはサキビロアミジやモサヤナギもありました。
それ以上に驚いたのは・・・・オニヒトデの食害です。

オニヒトデ Acanthaster planci
体の中から胃袋を反転させて体外に出し、造礁サンゴのポリプを溶かすように食べます。食べられたあとはこのようになります。

調査に参加されていた地元のダイビングサービスの方が数十キロも駆除しましたが、幼体は相当遠くからも加入してくるので、定期的な活動が重要とのことです。

最後に植生区分ですが、ここはもう境界ではないですね。植生は佐多岬とほぼ同じでした。当時は宮崎市の青島や油津にもクロメがあったらしいので(標本あり)、ここが境界とされたのは妥当ですが、現在の植生から考えると、宮崎県北部の門川から島浦島あたりでしょうか。 数十年の時を経て、海藻植生が大きく変わったことを実感した調査になりました。

おまけ
 ウミガメが多いところでした。