日向大島 |
ただし、この植生区分は数十年前の植生に基づくので、現在の境界を反映しているとは限りません。そういう視点で調査するのは初めてです。
冬なので、透明度が高く、きれいな海でした。そこに見られたのは・・・
そこに見られたのは藻場ではなく、造礁サンゴの群集でした。これは特に被度が高い場所なので、多くは起伏に富んだ岩礁だったのですが、暖温帯や亜熱帯に見られる紅藻類などが多く見られました。
ヒメユカリ Plocamium ovicornis |
タマイタダキ Delisea japonica |
フタエオオギ Distromium decumbens |
それ以上に驚いたのは・・・・オニヒトデの食害です。
オニヒトデ Acanthaster planci |
調査に参加されていた地元のダイビングサービスの方が数十キロも駆除しましたが、幼体は相当遠くからも加入してくるので、定期的な活動が重要とのことです。
最後に植生区分ですが、ここはもう境界ではないですね。植生は佐多岬とほぼ同じでした。当時は宮崎市の青島や油津にもクロメがあったらしいので(標本あり)、ここが境界とされたのは妥当ですが、現在の植生から考えると、宮崎県北部の門川から島浦島あたりでしょうか。 数十年の時を経て、海藻植生が大きく変わったことを実感した調査になりました。
おまけ
ウミガメが多いところでした。