
アントクメは昨年より少なめかもしれません。もはや群落とは言えない規模になってきました。

ロガーは水温と照度を計測してくれる優れものですが、照度がゆえにカバーをかけることができません。約2-3ヶ月後に行くと固着生物に覆われてしまっています。
頻繁に交換することしか策はないようですね。
照度のデータは設置後1-2週間分しか使えないので、水中用光量子計も併用しています。
調査にご協力下さいました、いちき串木野市の島平漁業協同組合の皆様に御礼申し上げます。
Introducing the topics of Japanese seaweed including research and educational activities, from the Marine Botany Lab, Department of Fisheries, Kagoshima University. www.phycollab.org/ 鹿児島大学水圏植物学研究室の調査研究を中心に、海藻・藻場関係の情報を発信しています。海産植物の自然史や藻場の保全、増養殖,食文化に関心のある方はどうぞ。


鹿児島市南部の喜入町でツルシラモを採集しました。地元では「そーめんのり」と呼ばれ、かつては食用としてよく利用されていたようです(現在も一部で利用されています)。
4年生のI井さんが培養用とImaging-PAM用にツルシラモを採取しています。SCUBAで採取することの多い海藻研ですが、干潟に買い物カゴを抱えて採取するのは珍しいですね。
硫黄島が見えてきました。活火山の島です。
海底から湧出する温泉等で海水が変色しています。
港に近づいてきました。港付近は一面茶色の海です。
湧出物で海面が茶色一色です。初めて見る光景に絶句です。
漁協が手配して下さった漁船に乗って調査開始です。機材をセッティングするM島君。
島の北岸はどこまでも続くカギケノリの群落でした。県本土でも広くみられますが,ここは大規模な方かもしれません。
ここも不思議な場所でした。馬毛島沖ドレッジ調査で見られるスジナシグサが生育しています!深所に生える海藻なのですが,水深2m前後の岩陰に見られました。
ベニヤナギノリも多く見られました。息を吞むような美しさです。
低気圧が迫っていたので日程を短縮して鹿児島に帰ることにしました。2日1便の船なので,これを逃して船が欠航すると数日拘束されてしまいます。離島調査の難しさを感じました。
ロガー等を準備するA野君とS野さん。
長島西部某所のアントクメ群落です。水深10m前後に生育しますが,浅いところにも見られました。3月と比べて倍以上になっています。
方形枠内のアントクメを採集するK玉君。ここが卒論のフィールドですよ。調査としては初めてのSCUBAですが,落ち着いていました。
引き続いてA野君のヨレモク群落へ移動です。水深3m前後なので,潮流やうねりの影響を受けやすい場所ですね。頑張りました。
最後は島の東岸の諸浦島です。西岸に比べて明らかに大きいアントクメ・・・水深20mの海底をを覆い尽くしています。方形枠5枠分と大型10個体を採集しましたが,浮上が大変でした。
水深2-3mの岩礁にマメタワラやヤツマタモクが生育しています。1時間ほど潜っていましたが、まだまだ寒いですね。
この場所は以前からサンゴイソギンチャクが大群集を形成しています。ここまで多いと圧巻ですね。海藻と基質を巡って競合しているようにも見えます。
潮間帯下部はヒジキ群落ですが、水深7m前後から下はアントクメの広大な藻場です。
見渡す限りのアントクメ・・・水深20m前後まで行きましたが、その下にまだまだ藻場が続いていました。

ここまでの規模のドカ灰は7年ぶりや9年ぶりと言いますが、鹿児島大学に赴任した直後にあったのを思い出しました。当時は与次郎を車で走っていて、灰だらけになりました。

カイノリ

実習中、かごしま丸が近くを通り過ぎていきました。