小宝島は周囲約4km,人口50人弱の島です。島にはお店や食堂がありません。郵便局や銀行もありません。唯一の交通手段は週2便の村営定期船ですが,鹿児島から約12時間かかります。荒天や津波などいろいろあって,よくやく18日の船に乗船することができました。
小宝島が見えてきました。ここに来るまで,口之島,中之島,平島,諏訪瀬島,悪石島と寄港してきました。悪石島まで標高の高い島が続きますが,ここで島の光景が変わります。
隆起サンゴ礁の島ですので,海岸は石灰岩の岩盤です。沖縄や奄美に見られるサンゴ礁リーフの礁池は見られません。
お花畑のようなサンゴが広がっていました。また,海底から温泉が湧いている場所もありました。
残念ながら海藻は多くなかったのですが,クロシオユルジギヌ?と思われる群落を見ることができました。
民宿では岩場で取れた海苔のおひたしがでました。これから同定しますが,ツクシアマノリかマルバアマノリのようです。
翌日は大時化になってしまいました。凪は一日しかもたず,潜れたのは幸運だったかもしれません。
村営船「フェリーとしま」。この船のおかげで鹿児島に帰れます。前回のトカラ調査は上り便が荒天で欠航になり,中之島で延泊になってしまいました。一週間物資が途絶えることもあるそうです。
調査にご協力くださいました十島村漁業協同組合の皆様,小宝島在住の皆様に御礼申し上げます。