Mar 21, 2010

日本藻類学会第34回大会(筑波大学)

日本藻類学会第34回大会に参加しました。鹿児島大学からは,私とM1のT屋君とA野君が発表しました。

T屋君は,桜島で見られる温帯性・亜熱帯性ホンダワラ類の混生群落の季節変化と温度耐性を発表しました。

A野君は,鹿児島県内のヒジキの季節性と温度耐性を発表しました。二人とも,初めての学会発表,お疲れ様でした。皆さんに関心を持ってもらえる発表だったと思います。

大学院に進学する4年生4人も参加した。来年の学会発表を目指して頑張りましょう。来年は富山県で開催される予定です。その次は,札幌での大会になるそうです。

Mar 16, 2010

与論島のオキナワモズク養殖

与論島は,高品質のモズクを生産していることで知られています。オキナワモズクの養殖に長年携わっておられる漁業者の方にお話を伺ってきました。

オキナワモズクは1970年代に鹿児島県水産試験場(当時)によって養殖技術が確立され,現在の規模まで普及しています。鹿児島県内の生産量は沖縄県と比べて多くありませんが,漁業者の皆さんが品質のよいモズクを生産しています。「与論ブランド」,「奄美ブランド」ですね。

やはり現場を見たいということで,海に行きました。

風が強く時化ていましたが,それ以上に潮の流れが速い場所でした。

匠について潜ります。常にフィンをキックしないと定位置を保てないほど早い潮流です。ちょうど,潮の動く時間でした。

順調のようです。これからすくすくと伸びていくことでしょう。

この後,もうひとつの仕事で大金久に行きました。「百合が浜」として知られる場所です。鹿児島県最大(たぶん,南西諸島でも指折りの規模)のアマモ場としても知られています。すばらしいサンゴ礁リーフですね。

見渡す限りのアマモ場でした。仕事が終わった後も,しばらく泳いでいました。

地域内消費される与論島のユミガタオゴノリ

ユミガタオゴノリ(すーな,しるな)は,沖縄県や鹿児島県で食用に採取されています*。
与論島でのユミガタオゴノリの採取や利用について調査しました。


*すーなやしるなはオゴノリ類の総称ですので,地域によってはクビレオゴノリ等を指す場合もあります。

与論島某所で生育状況を調査しました。出始めの時期ですが,数年前に調べたときよりも少ないようです。近くには,「あおさ」や「あらもーい」,「びゅう」をとっている女性の方がいました。

翌日の朝,漁協のセリに出かけました。ビニール袋に入っているのは,1m以上もあるソデイカです。

ありました。すーなが出荷されています。今季初だそうです。なかなかのお値段で落札されました(与論での相場の値段だそうです)。この後,すーなを出荷された漁業者の方にお話を伺いました。

最後に落とした魚屋さんのところに行きました。湯通しして洗浄,小石等を落として販売されるそうです。

最後に私が購入して食べましたので,生育地から食卓までを一通り見たことになりますね。需要が高いので,資源の安定的な利用や養殖技術開発で貢献できればと考えています。

Mar 14, 2010

与論島のすーな(ユミガタオゴノリ)

与論島の汐見荘では,あらかじめお願いしていたスーナ(ユミガタオゴノリ)の料理を出してもらいました。酢味噌和えが美味しいそうです。こりこりとした食感がよいですね。

県外のお客さんが来ていたので,鶏飯も出ました。盛りつけがきれいでないのは,私のせいです(鶏飯は自分で盛りつけます)。

海兵隊移転が噂される徳之島空港(Tokunoshima)

藻場調査のため,与論島にきています。
途中,飛行機から徳之島がよく見えました。徳之島空港はサンゴ礁リーフの上に建設された空港ですが,2年前の調査地周辺がよく見えます。徳之島の藻場はほぼすべて見ましたが,エツキマダラを見つけたり,半世紀ぶりにベニアミゴロモを見つけたりと興味深い島でした。

この場所は海兵隊の基地機能を移す候補地のひとつになっているようです。徳之島をご存じない方も多いと思いますので,どのような場所か写真を掲載しておきます。空港の北側(写真の左側)はサンゴ礁リーフですが,リーフ内の水深は浅く,干潟のような場所です。一部に海藻の養殖場があります。滑走路南側末端(写真の右側)は岩盤で,ウミトラノオの群落があります。

(政治的な意図,賛成・反対等の運動とは一切かかわりはありません。研究者として持っている情報を公開しています)

Mar 12, 2010

喜入「菊市」の青のりうどん

指宿のワークショップからの帰り,喜入にある「菊市」という食堂に立ち寄りました。喜入の青のり(ヒトエグサ)を使った料理で有名なお店です。

セットをたのむと,ヒトエグサの入ったう天ぷらうどんと青のりの掻き揚げ,ご飯が出てきました。ボリューム満点です。うどんはヒトエグサの風味がよく出ており,美味でした。

ヒトエグサの掻き揚げもとても美味でした。味もさることながら,ご飯とうどんと掻き揚げでボリューム満点です。海藻研の学生さんにもお勧めですよ。

ホンダワラ類のワークショップ

鹿児島県水産技術開発センターで11-12日の両日,ホンダワラ類に関するワークショップが開催されました。最初は藻場調査で見られるホンダワラ類を同定するための勉強会でしたが,最近はホンダワラ類にとどまらず,藻場研究の情報交換の場となってきました。


九州各県のみならず,四国や東京から参加された方もおられました。どうもお世話になりました。

Mar 9, 2010

呼子のカジメご飯とカジメみそ汁

唐津から鹿児島に帰り,さっそく「かじめ(種名はクロメ)」をいただきました。

熱々のご飯にかける「カジメご飯」とお味噌汁に入れるのが一般的だそうです。大分の佐賀関とほぼ同じですね。めかぶよりもねばりがあり,濃厚な味でした。私は好きです。

こちらはお味噌汁。なめこ汁のようなとろみがでます。こちらも美味でした。是非,養殖を普及させて手軽に食べることのできる食材になればいいですね。

Mar 8, 2010

呼子朝市のカジメ

佐賀県唐津市での調査と打合せで呼子の朝市に立ち寄りました。イカで有名な港ですが,朝市では海藻も販売されています。

「カジメ」を販売している方の出店でお話をお伺いしました。このような海藻の出店は数店あります。「カジメ」として売られているのはクロメであることは前回来たときに確認しましたが,この方によると「カジメ」には2種類あるとのことでした。さっそく見てみます。

乾物の方は,アラメでした。

湯通しして細かく裁断してある方はクロメでした。アラメも同じようにして別の箱で売っていました。両方購入し,鹿児島でおいしく食べました。

他にはヒジキも売られていました(これも買いました)。乾物ではなく,茹でて切った状態でした。

Mar 3, 2010

日本藻類学会第34回大会プログラム

日本藻類学会第34回大会のプログラムが学会ホームページよりダウンロードできます。

http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsp/taikai34/taikai-34.html

大会プログラムと発表要旨は日本藻類学会和文誌藻類58巻1号に掲載されています。会員の皆様には来週配達される予定です。

Mar 2, 2010

南星丸での種子島・馬毛島沖ドレッジ調査

南星丸に乗船し,馬毛島沖でドレッジ調査をおこないました。卒業するK玉君と新しく海藻研に入ったK堀君が参加です。新旧交代,引き継ぎの方をよろしくお願いします。

南星丸の調査でいつもおいしい食事をつくって下さった司厨長が3月末で定年退職されます。私が乗船する航海としては最後になってしまいました。私の乗船では,ヒトエグサのみそ汁が必ず出ていました。今までどうもありがとうございました。

Feb 28, 2010

屋久島と竹島

沖縄からの帰り,航空機から屋久島と竹島がよく見えました。

「ひと月に35日雨が降る」と呼ばれる屋久島で,全景が見られたのは幸運でした。神々しい島ですね。奥に見えるのは種子島の南端です。


昨年からの調査で何度も訪れた竹島です。島一面が大名竹で覆われています。

沖縄のヒジキ

ヒジキは北海道から沖縄に至る各地に分布しますが,南西諸島では沖縄本島南部(の数カ所)にのみ生育しています。奄美群島各地で調査をしていますが,1度も見たことがありません(採取記録もありません)
本種は中国や韓国にも分布しますが,沖縄の群落は日本本土,中国とも離れた隔離個体群として興味深い群落です。もちろん,食用として採取,利用されています。

沖縄本島南部の与那原地区のヒジキを観察してきました。ここのヒジキは漁業権が設定されていますので,観察のみです。


他に,宇堅ビーチのヒジキも見てきました。

Feb 22, 2010

長島での藻場調査

三島村帰った翌日は,県本土北部の長島で藻場調査をおこないました。


水中で輝くササバヤナギノリに感動です。

Feb 21, 2010

竹島,硫黄島での調査

薩摩半島と屋久島の間に位置する三島村(竹島,硫黄島)で調査をおこないました。春の調査の事後調査になります。昭和硫黄島の某所にて。海底一面から温泉が湧いています。他ではなかなか見られない光景です。何も生えていないように見えますが,岩の上はヒメシダズタやヒナイワズタが一面覆っています。

冬の調査は北西の季節風で荒れることが多いのですが,運良く天候に恵まれました。出発の朝は,硫黄島の東温泉でリフレッシュすることができました。秘湯中の秘湯として知られる場所です。朝焼けの景色はとても感動的でした。

三島村漁業協同組合の皆様に厚く御礼申し上げます。

Feb 16, 2010

奄美大島での調査

奄美大島で有用海藻の利用調査をおこないました。島内某所のクビレズタ養殖場を訪問しました。試行錯誤を繰り返しながら確立した養殖システムは,とても興味深いものでした。イワズタのことをよく観察されています。他には,オキナワモズク養殖やシルナ,いぎす豆腐のことなどを調べました。

途中,オキチモズクの生育地に立ち寄りました。数年前にもよっていますが・・・残念ながら今年は少ないようです。

立派な看板ができていました。

調査にご協力下さいました大島支庁水産係の皆様に御礼申し上げます。

Feb 12, 2010

卒業研究発表会

鹿児島大学水産学部水産生物・海洋学分野の卒業研究発表会がありました。海藻研の4人がポスター発表しました。

アントクメの発表をしたK玉君。F岡県に入ってもその熱意で頑張って下さい。

馬毛島の深所性海藻を発表したK森さん。PAMのデータはなかなか興味深いものでした。

オゴノリの研究を発表したI井マイさん。F田先生の研究室に行っても頑張って下さい。

この笑顔と大きな声でベストプレゼンテーション賞を獲得したS木君。大学院でも頑張ってください。

皆さんお疲れ様でした。

Jan 17, 2010

ホソエガサAcetabularia caliculus

ホソエガサ・・・美しいですね。
センター試験も無事終わり,心が和む生き物を観察しました。

ホソエガサは環境省レッドリストの絶滅危惧I類にランクされています。基質特異性があり,死んだ二枚貝の殻上に生育します。笠の部分がワイングラスのようになるのも特徴です。

Jan 13, 2010

熊本県立大学での講義が終了

後期は熊本県立大学へ2週に1度通勤し,海藻学の講義をしていました。今日は通うこと7回目,無事に全ての内容を教えました。1回2コマの講義は聴講する学生さんも大変ですが,皆さんよくついてきてくれました。

鹿児島に帰ってからはサンプルの整理に追われました。そこで出てきたのがこの材料。

さて学生の皆さんに問題です。タマイタダキとキジノオはよく似ていますが,これはどっちでしょう?この写真を見れば一発で同定できますね。

Jan 9, 2010

熊本県芦北町で藻場の講演

熊本県芦北町で開催された八代海のアマモ場・ガラモ場再生に関する講演会で,ガラモ場やアントクメに関する話をしました。熊本県立大学のO和田先生が芦北町や芦北高校と共同で取り組んでいるアマモ場再生プロジェクトの一環です。

挨拶をされるo和田先生。熊本県立大学の講義でとてもお世話になっています。
会場には50名以上の方が来られました。T京大学海洋研のK松先生の「藻場をはかる,まもる」と題した講演では,リモートセンシング等を用いたこれまでのご研究を体系的に紹介されていました。先生のご研究は論文で拝見していましたが,直接拝聴できるよい機会でした。

県立芦北高校の生徒さんは,同校アマモ班が取り組んできたアマモ場再生のための研究成果を発表しました。本校のアマモ場再生への取り組みは,平成20年度豊かな海づくり大会で会長賞(会長は天皇陛下)を受賞したことでも知られています。

20年度豊かな海づくり大会
http://www.wanoumi.net/t_080907hyosho.html

アマモ場の生態や生長試験などが歴代の生徒によって研究日誌に詳しく書かれていました。ちなみに,芦北高校は水産科ではなく,林学科です。海藻養殖は一般に漁業よりも農業に近いと言われていますが,林学を学んできた皆さんだからこそ,スムーズに取り組めたのかもしれません。

発表は,プロジェクターを2台並べてスライドを交互に進行させていました。なかなか面白い発表スタイルですが,話す生徒と操作する生徒の息が合っていないとうまくいきません。何回も練習したことがわかる発表でした。

始まりと終わりに,「起立,例」で終わるところが高校生らしいですね。とても新鮮でした。

Dec 26, 2009

おきゅうと

「おきゅうと」はエゴノリを寒天状に煮固めたもので、福岡の冬の味覚のひとつです。鹿児島では食べる習慣はないはずですが、近くのジャスコで売っていたので買ってきました。

初めて食べたのは学生時代に鳥栖の叔父と飲みに行った時ですが、独特の臭みが印象的でした。その後も何回も食べていますが、今日買ったのはあまり癖がないですね(昔も今も大好きです)。

ジャスコやダイエーなど、全国資本のスーパーではたまにその土地で食べる習慣のないものも売っていたりします。おきゅうとは福岡県出身の人が買うかもしれませんが、数年前にダイエーでアカモクが平売りで販売されていたときは驚きました。私は買いましたが、どれくらい売れたんでしょうか。

Dec 18, 2009

藻場干潟の保全に関する研修会

漁業者や地域の方々が主体となって、藻場や干潟の保全・再生に取り組む事業が鹿児島県で始まりました。本事業を円滑に実施するため、藻場の現状や手法を学ぶ講習会が鹿児島県水産技術開発センターで開催されました。この事業はは鹿児島県だけでなく、全国各地でこれからおこなわれると聞いています。

参加されたのは漁業者や漁協、NPO法人、市町村の担当者の方々です。私は講師の1人として参加しました。初日は現状紹介や講義中心のプログラムでした。

2日目は藻場や干潟の面積を測る実習をしました。GPSを使って任意の場所の緯度経度を測定し、PCルームに戻ります。

データをカシミールに入れこんで、地図上にマッピングします。最後に面積を算出して・・・これ、我々が調査で使っている方法そのままじゃないですか!!!
N島さんを中心とする講師陣の説明がよかったのと、参加者の方々の積極性に脱帽しました。

私は九州南部の藻場のことを簡単にお話しました。参加者の皆さん、どうもお世話になりました。

Dec 11, 2009

薩摩硫黄島での調査

薩摩硫黄島で藻場調査をおこないました。春季に実施した調査の事後調査です。冬は(いわゆる冬型の気圧配置である)北西の季節風が吹くと潜れない日が続きます。というか、三島村の場合は定期船が欠航しますね。
この日はなんとか潜れましたが、風上は大変でした。

S木君が頑張ってくれました。ヒメシダズタを一生懸命採集しています。

調査にご協力下さいました三島村漁業協同組合の皆様に御礼申し上げます。

Dec 5, 2009

NHKで水試の若手技術者を紹介(あしたをつかめ)

NHKの教育番組「平成若者仕事図鑑 あしたをつかめ」では,水試で働く若手水産技術者の仕事を放送します。12月15日午後11時30分から55分までで,再放送は翌週金曜の午後7時35分から8時までです。

詳しくはこちらで
http://www.nhk.or.jp/shigoto/zukan/223/next.html

学生の皆さんには,公設試験研究機関等の技術者・研究者になることを目標にしている人も多いと思います。この番組では,博物館学芸員や公務員,大学助教,養殖業など,様々な職業を紹介してきました。興味がある人は番組HPを見てみましょう。

Dec 2, 2009

熊本県立大での講義

隔週でおこなっている熊本県立大での講義も後半に入ってきました。キャンパス前の銀杏の木も色づいてきました。