Apr 28, 2009

串木野の藻礁とアントクメ調査

串木野沖に設置してある藻礁の海藻生育状況とアントクメの調査をおこないました。水深10mに取り付けてある水温照度ロガーも交換です。


アントクメは昨年より少なめかもしれません。もはや群落とは言えない規模になってきました。

ロガーは水温と照度を計測してくれる優れものですが、照度がゆえにカバーをかけることができません。約2-3ヶ月後に行くと固着生物に覆われてしまっています。
頻繁に交換することしか策はないようですね。

照度のデータは設置後1-2週間分しか使えないので、水中用光量子計も併用しています。

調査にご協力下さいました、いちき串木野市の島平漁業協同組合の皆様に御礼申し上げます。

Apr 27, 2009

喜入のツルシラモ

鹿児島市南部の喜入町でツルシラモを採集しました。地元では「そーめんのり」と呼ばれ、かつては食用としてよく利用されていたようです(現在も一部で利用されています)。
ツルシラモの枝の少ないタイプで、枝がひものように長く伸びます。

4年生のI井さんが培養用とImaging-PAM用にツルシラモを採取しています。SCUBAで採取することの多い海藻研ですが、干潟に買い物カゴを抱えて採取するのは珍しいですね。
(注:買い物カゴは研究室の備品です。中にDOメーター等の計測機器が入っています)

この後、PAMを使っての実験と、果胞子と四分胞子を放出誘導をしました。

Apr 25, 2009

薩摩硫黄島藻場調査

薩摩半島の南に位置する薩摩硫黄島で海藻生育調査をおこないました。鹿児島から2日に1便の町営フェリーで4時間の船旅です。4年生のS木君とM1のM島君が参加しました。

硫黄島が見えてきました。活火山の島です。

海底から湧出する温泉等で海水が変色しています。

港に近づいてきました。港付近は一面茶色の海です。

湧出物で海面が茶色一色です。初めて見る光景に絶句です。

漁協が手配して下さった漁船に乗って調査開始です。機材をセッティングするM島君。


最初に調査した場所はミル属とヤブレグサ属が優占する不思議な場所でした。フクロミルは馬毛島沖のドレッジ調査で見られますが,群生しているところは初めて見ました。ヤブレグサ属もヤブレグサとは違うようです。ここはすごい。

島の北岸はどこまでも続くカギケノリの群落でした。県本土でも広くみられますが,ここは大規模な方かもしれません。

ここも不思議な場所でした。馬毛島沖ドレッジ調査で見られるスジナシグサが生育しています!深所に生える海藻なのですが,水深2m前後の岩陰に見られました。

ベニヤナギノリも多く見られました。息を吞むような美しさです。

低気圧が迫っていたので日程を短縮して鹿児島に帰ることにしました。2日1便の船なので,これを逃して船が欠航すると数日拘束されてしまいます。離島調査の難しさを感じました。

関係者の皆様に御礼申し上げます。

Apr 20, 2009

長島藻場調査

鹿児島県北西部の長島で藻場調査をおこないました。水産学部附属東町ステーションの「あづま」で現場に向かいます。ロガー等を準備するA野君とS野さん。

長島西部某所のアントクメ群落です。水深10m前後に生育しますが,浅いところにも見られました。3月と比べて倍以上になっています。

方形枠内のアントクメを採集するK玉君。ここが卒論のフィールドですよ。調査としては初めてのSCUBAですが,落ち着いていました。

引き続いてA野君のヨレモク群落へ移動です。水深3m前後なので,潮流やうねりの影響を受けやすい場所ですね。頑張りました。
最後は島の東岸の諸浦島です。西岸に比べて明らかに大きいアントクメ・・・水深20mの海底をを覆い尽くしています。方形枠5枠分と大型10個体を採集しましたが,浮上が大変でした。

Apr 17, 2009

桜島調査

桜島で藻場の予備調査をおこないました。修士1年のT屋君とM島君が参加しました。
水深2-3mの岩礁にマメタワラやヤツマタモクが生育しています。1時間ほど潜っていましたが、まだまだ寒いですね。

この場所は以前からサンゴイソギンチャクが大群集を形成しています。ここまで多いと圧巻ですね。海藻と基質を巡って競合しているようにも見えます。

Apr 16, 2009

長島町でのヒジキ調査(2回目)

長島町で2回目のヒジキ調査をおこないました。この調査は長島町西岸地域が対象ですが、八代海側(東岸)の状況と比較するために諸浦島でも調査をしました。

潮間帯下部はヒジキ群落ですが、水深7m前後から下はアントクメの広大な藻場です。

見渡す限りのアントクメ・・・水深20m前後まで行きましたが、その下にまだまだ藻場が続いていました。

Apr 14, 2009

水産植物学の開講

水産植物学の講義が今日から始まりました(3年生の前期)。昨年までは「藻類学」でしたが、新カリキュラムに伴って科目名が元に戻りました。

水産生物・海洋学分野と養殖学分野の学生を中心に、約90名が受講します。皆さん、どうぞよろしくお願いします。

Apr 13, 2009

霧島市での藻場造成適地調査

霧島市の隼人町や福山町で藻場造成適地の調査をおこないました。

写真は隼人町弁天島周辺のマメタワラ群落です。このような藻場が藻場造成地にできるとよいですね。

Apr 12, 2009

ヒジキの生育調査

長島町でヒジキの生育調査をおこないました。
波の穏やかな日で、腰まで海に浸かりながらの調査でした。

Apr 9, 2009

桜島のドカ灰



桜島での実習後、研究室に戻ってしばらくしたら外が急に暗くなりました。
桜島の噴火は珍しくありませんが、噴煙の灰が下荒田キャンパスを直撃したのは久しぶりです。研究室(学生室)からの景色ですが、まるで砂嵐ですね。その後、向かいの建物(1号館)も見えなくなりました。書類を取りに玄関を数歩出ましたが、目を開けてられず断念です。
噴火の前に実習が終わっていて、本当に幸運でした。あのまま桜島の海岸にいたらと思うとぞっとします。

ここまでの規模のドカ灰は7年ぶりや9年ぶりと言いますが、鹿児島大学に赴任した直後にあったのを思い出しました。当時は与次郎を車で走っていて、灰だらけになりました。

県外出身の大学生は初めてのドカ灰に大興奮でした(被害がなかったのが幸いです)。

海洋多様性生物学実習

3年前期には、海洋多様性生物学実習と題した屋外実習を開講しています。開講期前の平日や土日を利用しての実習です。4月の前半は、潮間帯生物の群集構造をライントランセクト法で調査しました。ベントスはY本先生、海藻は私が担当します。


桜島某所の岩礁です。基点に測量機を設置し、沖合に向かってラインを設置します。離岸距離と高低差を測量し、海藻やベントスの出現種と被度を記録します。


岩礁というより転石帯なので、潮間帯にはあまり海藻が多く生育していません。大きな岩にはカイノリやフクロフノリ、ヒトエグサ、マルバアマノリ等が見られました。大潮時低潮線付近からはヒジキ、マメタワラ、イソモク等が優占するガラモ場になっています。数名が胴長をはいて頑張って観察していました。

カイノリ

海藻で2日間、ベントスで2日間の実習でした。

実習は無事終わりましたが、このあと桜島が・・・・

Apr 5, 2009

新入生のための乗船実習基礎

鹿児島大学水産学部では、新入生全員が入学直後に2泊3日の乗船実習を経験します。新1年生の助言指導教員として、南星丸の基礎航海(乗船実習基礎)に参加しました。


新入生は約150人いますので、全員が一度に乗船できません。大型船のかごしま丸では一度に40名弱、小型船の南星丸では12名が乗船し、3回にわけて全員が乗船します。
私が乗船したのは南星丸の一回目の航海です。
初めての操舵体験に皆さん緊張気味ですが、大学生活の忘れられない思い出のひとつになることでしょう。


CTD観測や採水、スミス・マッキンタイヤー採泥器の操作、夜光虫の観察、ロープワーク等々、様々な実習を体験しました。食事もおいしかったですね。

実習中、かごしま丸が近くを通り過ぎていきました。

Mar 31, 2009

シオカワモッカ

藻類学ワークショップも終わり、鹿児島に帰ります。
瀬底からの帰り道、塩川で絶滅危惧種のシオカワモッカを観察しました。塩川は海水がわき出る短い川で、川辺の水深5cm前後の場所に生育していました。アミアオサが繁茂した時期もあったそうですが、私たちが見たときには見あたりませんでした。
このままの環境が保たれることを期待しています。


シオカワモッカ

藻類学ワークショップ in 瀬底実験所

藻類学会の後、琉球大学熱帯生物圏研究センター瀬底実験所で藻類学ワークショップがありました。天候には恵まれませんでしたが、沖縄の藻類に関する意見交換や採集会、懇親会など、とても充実した3日間となりました。

29日の午前は、沖縄の海藻や藻場、微細藻の採取についての話題提供がありました。沖縄の藻類やサンゴに関する話や藻場の現状など、興味深いお話ばかりでした。

午後は備瀬崎に移動し、海藻や微細藻を採集しました。


ちょうど「浜下り」に日にあたり、海岸は大変なにぎわいでした。参加者の皆さんはそれぞれのスタイルで材料を採取していました。私はウエットスーツを着て、シュノーケリングをしました。

微細藻を採取する皆さん

実験所に帰ってからは、皆さん各自の材料を観察し、標本を作製しました。夜は連夜の懇親会でしたが、懇親会の後も作業を続ける方も大勢いました。

参加された皆様、どうもお世話になりました。

Mar 28, 2009

日本藻類学会第33回大会

日本藻類学会第33回大会が3月26-28日の3日間,琉球大学で開催されました。一ヶ月ぶりの沖縄ですが,冬型の気圧配置で肌寒い日が続きました。

ポスター会場の様子

海藻研からはN島くんとS野さんが口頭発表しました。初めての学会発表でやや緊張していましたが,無事発表を終えました。この経験を糧にそれぞれの進路で頑張って下さい。

Mar 25, 2009

卒業式

本日は鹿児島大学の卒業式でした。皆さん,ご卒業おめでとうございます。進学する人,就職する人,進路は様々ですが,実りある一年間になることを祈っています。

明日からは,日本藻類学会第33回大会が琉球大学で開催されます。発表予定の院生の練習も大詰めです。私は編集員会,評議委員会の資料づくりとワークショップの準備で慌ただしい一日でした。

Mar 21, 2009

スイゼンジノリ

スイゼンジノリは環境省レッドリスト絶滅危惧I類に登録されている淡水藻類です。
西日本新聞は3月21日、希少な生育地の一箇所がダム建設よって死滅したと報道しました。

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/84475

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/feature/article1/20090320/20090320_0001.shtml

スイゼンジノリに関する情報はこちら(藻類講座)
http://www.sourui-koza.com/z_red_data/data_phto_copy/suzenji_nori.html

Mar 17, 2009

アントクメの調査

長島でアントクメの調査をおこないました。
調査結果は発注元から後日正式発表がありますので省略しますが、新芽は数センチ程度に成長していました。前々日までは冬型の気圧配置で調査の実施が危ぶまれましたが、この二日間は高気圧が張り出し、穏やかな海となりました。



ヒビロウド
色々な海藻が見られましたが、ひときわ目を引きました。やわらかい種なので、うねりがあるとピントが合いません。まあまあの写真が撮れました。

調査終了後、別の場所でヨレモクの大群落を教えてもらいました。見渡す限りのヨレモク群落です。県内の東シナ海に面した場所としては有数の規模かもしれません。

Mar 12, 2009

種子島沖でのドレッジ調査



3月11-12日の2日間、種子島西方沖でドレッジ調査をおこないました。春休み中ということもあり、2年生、3年生も調査に参加してくれました。この2日間は天候も回復し、穏やかな海で調査することができました。

この航海は、調査に参加・体験する乗船実習として組んでいます。興味のある学生の皆さんは是非連絡下さい。
山川港で補給する南星丸。今年度もありがとうございました。

Mar 10, 2009

桜島での藻場調査

海藻研OBでN大助教のGレッグ博士が鹿児島に来ました。桜島の藻場で流動の調査です。


水産学部のボート(啓天)で鴨池港から出港です。このボートのおかげで桜島の周辺はどこへでも行けます。


何カ所かで藻場を見てから調査地を決めました。今回は潮間帯下部のヒジキ群落です。


測定装置を海中に沈めて調査中です。午後4時頃までに調査は無事終了しました。今年はGレッグ博士に何回か鹿児島に来てもらうことになりそうです。
操船のTさん、ありがとうございました。

Mar 4, 2009

いちき串木野市での講演

西薩地区の漁業者の会議で講演をしました。この海域で海藻漁業をしている方はいませんが、皆さん藻場の重要性についてよくご存じです。串木野周辺での藻場の分布と現状、課題について紹介しました。お招き下さいました主催者、関係者の皆様に御礼申し上げます。

Mar 3, 2009

ホンダワラ属藻類の分類に関するワークショップ

ホンダワラ属藻類の分類に関するワークショップが3月2日と3日の両日、鹿児島県水産技術開発センターで開催されました。初日は講演が数題あり、翌日は国や県、調査会社の研究者が標本を持ち寄って観察をおこないました。今年は藻場の季節性の変化が話題となりました。


海藻研の学生も傍聴しましたが、現役の研究者との議論はとても勉強になったことと思います。これを糧に修論も頑張って下さい。

Mar 2, 2009

鹿児島県内のオキチモズク生育調査

北海道大学名誉教授のY田先生が鹿児島県にお越しになり、県本土のオキチモズク生育地の現況を調査しました。
Y田先生と4年生のN田君(垂水にて)

続いて鹿屋市某所の生育地に行きました(上)。高密度な群落です。

この場所は湧水が豊富に流入しており、水温が他の場所より高い傾向にあります。このあと曽於市の生育地にも行きました。

翌日は川辺の生育地に行きました。こちらも湧き水のある場所に生育しています。生育状況については別途報告したいと思います。