Jun 2, 2012

南西諸島北部で調査航海 (Research voyage to Northern Ryukyu Islands)

鹿児島大学水産学部附属練習船南星丸に乗船し,南西諸島北部で調査航海をおこないました。兼任している鹿児島大学国際島嶼教育研究センターとの総合学術調査です。海藻研の他に,民族植物学,社会学,公衆衛生学,生態学の研究者が乗船しました。
We had visited Northern Ryukyu Islands including Satsuma-Iwojima by our university vessel, Nanseimaru. Satsuma-Iwojima is an isolated island in the northern part of Ryukyu Islands. This research voyage was conducted as the joint survey with the RCPI (Research Center for the Pacific Islands of Kagoshima University) and the students of departments of Law and Letters.

まずは流れ藻調査です。鹿児島湾を出たところで・・・・ありました。これを・・
At the mouth of Kagoshima Bay, we surveyed the drifting seaweed, Sargassum horneri.


 キャッチします。流れ藻は意外と大きな寄り藻なので重く,近づくために船を回頭させたりと,けっこう大変な作業です。
Because drifting seaweeds are comprising from many shoots of Sargassum, it is quite big and heavy to catch by net.

薩摩硫黄島に寄港しました。硫黄島は沿岸の各地から温泉が湧いており,海岸線付近の色が緑色に見えます。
Today's destination was Satsuma-Iwojima. This is an active volcanic island, and we could see many hot springs that are welling from the seafloor. The color of coastal seawater is different from ocean water.

港の中は湧き出る温泉成分で茶色です。

 硫黄島といえばこの温泉(東温泉)です。岩盤をくりぬいただけの浴槽に自噴するお湯が流れ込みます。脱衣所はありません。

 潜水調査は島の北岸でおこないました。4年生のK分君とM1のS田君,W邊君が頑張ってくれました。

ふくろみるCodium saccatum
すじなしぐさAneurianna lorenzii
硫黄島はフクロミルやスジナシグサなど,他の地域ではあまり見られない海藻類が各地で見られます。三島村の海藻については鹿児島大学国際島嶼教育研究センターの報告書をご覧下さい。
http://cpi.kagoshima-u.ac.jp/publications/occasionalpapers/occasional/vol-51/OccasionalPapersNo51.pdf

 鹿児島市内ではなかなかお目にかかれない魚も食べることができました(ギンガメアジ)。

馬毛島沖ではCTDとスミスマッキンタイヤー型採泥器を使って調査をおこないました。何かと話題の島ですが,滑走路と思われるところにはかなり盛り土をしているように見えます。

 採泥する3人。これをH大に送ります。

 再び流れ藻調査です。ブリッジで流れ藻を探します。

 船員さん総出で採集です。ありがとうございました。